二重苦インドネシア。
今週は一週間ほとんど丸ごとデモで大荒れですね。
インドネシア各地で行われていた今回のデモは
先週のオムニバス法を不服とする労働者のデモのようです。
特に今日はひどかったですね。
SNSの投稿を見るだけでしたが、
ジャカルタ、燃えまくってました。
ところでこの新法、たくさんの国民が騒いでいますが
実際の中身を理解した上で騒いでいる人というのはどれくらいいるのでしょうか。
ほぼ100%の人があまり理解していないけど
とりあえず騒いどけみたいな感じなのではと思います。
もちろん、私もよく理解していないです。
だってこの新法、合計1,000ページ以上もあるそうですので
インドネシア国内で内容理解している人って何人いるの?って話。
そこでこちらJakarta Postがまとめたオムニバス法の話↓↓
このオムニバス法、ほとんどが雇用促進に関わるものだそうです。
ざっくり訳すと、
"Amdal(環境影響分析)を必要とする事業活動の環境基準の大幅緩和。
Amdalを必要とする事業活動を行う地域の周辺住民は不服申し立てができなくなる。
Amdalに環境分析専門家が不在となる。
建築における要件・免許の多くが廃止。
事業活動の許認可におけるBKPM(投資調整庁)の役割強化。
事業許可証の発行を合理化。
ほぼすべての事業許可手続きの簡素化。
ネガティブ投資リストから外国投資を禁止する規定がなくなる。
退職金の減額。
外国人の雇用促進。
新興企業の外国人労働者は労働許可廃止。(VISA免除?)
事業のアウトソーシング促進。
労働集約型産業は地域別最低賃金を遵守する必要がなくなる。
(各州知事が賃金の計算方法を決める)
レイオフの理由に異議を唱える訴訟が不可となる。
レイオフを受けた労働者のセーフティネットとして
BPJSに新プログラムが追加される。
中~大企業はオムニバス法施行後1年以内に従業員へ勤続年数に応じたボーナスを支払う。
ビジネスライセンスの完全廃止はなくとも、地方政府の役割は弱まる。"
※2020/10/16追記
このうちのいくつかは既に削除されているようですので
最新のオムニバス法とは異なる内容があるようです。
なんかいろいろとよくわからんですけど
おもしろいのが
“中~大企業はオムニバス法施行後1年以内に従業員へ勤続年数に応じたボーナスを支払う”
って部分ですね。
事業者に対しては規制を緩和する為の代償を支払わせ、
労働者へはアメを与える。しかも政府の金ではなく、事業者の金で。
この臨時ボーナス、通称“Sweetener”…。
そしてやはり気になるところは、我々外国人がインドネシアで生活する上で
どのような変化が出るのかというところでしょうか。
例えば“外国人の雇用促進”というところで見ると、
今までは外国人禁止であった観光ガイドとかも外国人ができるようになるのかな?
そうなった場合、現行の観光業界からはかなり反発があるだろうけど
それを補って余りあるくらいの価値提供ノウハウは持っているはず。
なんにしても、今回のオムニバス法は
外資がインドネシアへ投資しやすい環境を作る為のもの。
外国からの投資が増えれば外国人も(日本人も)増えて
日本人向けのサービスをやっている自分の店にも良い影響が期待できるので
是非とも推進お願いしたいです、はい。
誰かのツイッターで呟かれていた、
「インドネシア政府に文句を言っても無駄。
政府に期待しないで自分の頭を使って頑張る方が良い」
っていう言葉を目にしたのを思い出しました。
うん、今こそまさにその時なのでは?